
壊して解体しても良いくらい古い家ですが果たしてどうなるのか?
【リフォーム事例紹介】I様邸・Before編 — 長年連れ添った家との、これからの付き合い方
「もう30年以上住んできたから、そろそろ手を入れてあげないとね」
打ち合わせの席で、I様が少し照れたように笑いながら、そうおっしゃいました。長く暮らしてきた家への愛着と、これから先の暮らしへの少しの不安。その両方が静かに混ざり合った言葉に、私たちもぐっと背筋が伸びる思いがしました。
今回からしばらくの間、実際にReafがお手伝いしているリフォームの現場を、Before・Afterに分けてご紹介していきます。第一弾としてお届けするのは、見附市内にあるI様邸。築年数が積み重なり、そろそろ全体的に手を入れたい——というご相談からスタートした事例です。
現場で見えてきた、家からの「サイン」
最初にI様邸へお伺いしたとき、まず目に入ったのは外壁でした。塗装はところどころ剥がれて下地が顔を出し、屋根に上がってみると瓦のずれもいくつか確認できました。雨や雪、強い陽射しを30年以上にわたって受け止めてきた住まいですから、当然といえば当然なのですが、放っておくと雨漏りや構造への影響につながる手前の状態でした。
室内に上がらせていただくと、壁紙は剥がれかけている箇所がいくつかあり、廊下の床は歩くと少し沈む感触がありました。生活に困るほどではないけれど、毎日気になる——そんな小さな違和感が、家のあちこちに積み重なっている状況です。
I様ご自身も、「ずっとだましだまし暮らしてきたけれど、そろそろちゃんと向き合いたい」とおっしゃっていました。
I様がリフォームに込めた想い
今回のリフォームで、I様が大切にされたいと考えていらっしゃるのは、次のような点でした。
ひとつは、老朽化した部分をきちんと直して、これから先も安心して暮らせる住まいにすること。家の寿命を延ばすという視点だけでなく、ご家族が安心して過ごせる土台をつくり直したい、という想いがありました。
二つ目は、家族構成の変化に合わせた間取りの見直しです。建てた当時とは家族のかたちが変わり、使われなくなった部屋もあれば、もっと広く使いたい場所も出てきました。これからの暮らしに合わせて、間取りそのものを編み直していきます。
三つ目は、冬の寒さ対策。新潟の冬は、皆さんよくご存じの通り厳しいものです。「朝起きたときに、リビングまで行くのが寒くて」というお話は、地元のお客様からよく耳にする悩みでもあります。断熱性を高めることで、暖房の効きはもちろん、家全体の体感温度がずいぶん変わってきます。
そして最後が、収納の見直しです。長く暮らしていると、どうしてもモノは増えていきます。「片付けたいのに、しまう場所がない」という状態を、収納計画から一緒に考え直していきます。
「どこから手をつけたらいいか分からない」が出発点
実は、I様も最初にご連絡をくださったときは、「リフォームしたい気持ちはあるけれど、何から相談すればいいのか分からない」とおっしゃっていました。
これは、Reafにご相談いただく方に本当に多いお話です。長く暮らしてきた家ほど、気になる箇所が複数あって、優先順位がつけにくくなるのは自然なことだと思います。だからこそ私たちは、まず家全体をじっくり見せていただいて、お客様の暮らしぶりやご希望を一つずつお聞きしながら、整理していくところから始めています。
「直す」だけでなく、「これからの暮らしをどう楽しむか」までを一緒に考えていく——それが、Reafが大切にしているリフォームの形です。
次回は、このI様邸がどのように生まれ変わったのか、After編としてご紹介する予定です。間取りの変更、断熱、収納——それぞれにReafなりのアイデアを盛り込んでいますので、よければまた覗きにきてください。
見附市でリフォームをご検討中の方、「まだ漠然としたイメージしかない」という段階のご相談も大歓迎です。一緒に、これから先の暮らしを描いていけたらうれしく思います。
解体現場で感じたこと|見えないところに手間をかけていた昔の職人

■ 施工事例|「築70年の実家、真壁の和室を活かしたい」 ──新潟県見附市 K様邸 【お客様のお悩み】 父から譲り受けた築70年の実家。立派な柱と梁、漆喰の真壁が 美しい和室がいくつもあるけれど、よく見ると壁にいくつもの ひび割れが。「直したいけれど、この趣は絶対に残したい」と ご相談をいただきました。 【現地調査で分かったこと】
柱と壁の間を確認すると、柱溝はきちんと施工されていました。 さすが昭和30年代の大工仕事です。ひび割れの原因は、長年の 乾燥と、過去のメンテナンス不足によるもの。構造的な問題は ありませんでした。 【Reafのご提案】 1. 柱と梁はそのまま活かし、磨き直しで艶を回復 2. 漆喰の打ち直しで壁を新品同様に再生 3. 柱溝の機能を維持するため、現代工法で固めすぎない施工 4.
断熱性能の課題は、床下・天井裏の断熱補強で対応 【工事完了後のご感想】 「父が大切にしてきた和室が、まるで建てた頃のような美しさを 取り戻しました。柱溝のお話を聞いてから、家の見方が変わり ました。これからは大切に手入れしながら住み継いでいきたい です」(K様)
連載:築50年の全面改装工事(全11回)
- 築50年の全面改装工事①|いよいよ工事スタート
- 築50年の全面改装工事②|50年以上経っていてもまだ使える木造の底力
- 築50年の全面改装工事③|解体して発覚した重大な問題
- 築50年の全面改装工事④|屋根を支える基礎がない・壁量不足の怖さ
- 築50年の全面改装工事⑤|コンクリートの中はどうなっているか
- 築50年の全面改装工事⑥|接合部分の強化は万全か
- 築50年の全面改装工事⑦|基礎工事の防湿フィルムが家の寿命を左右する
- 築50年の全面改装工事⑧|耐震基準が緩い古い建物はしっかり調査
- 築50年の全面改装工事⑨|弱い昔の基礎を補強する方法
- 築50年の全面改装工事⑩|古い家でも快適にできるのか
- 築50年の全面改装工事⑪|古民家が最新技術で蘇る高気密高断熱リノベーション
