リフォーム会社は、会社の大きさや広告の量ではなく、①だれが最後まで責任を持つか、②見積の前に何を調べるか、③見積書がどう書かれているか、の3つで比べると選びやすくなります。この記事では、その見分け方と、建設業許可やリフォーム瑕疵(かし)保険など公的に確かめられる目安、見積書と契約書のチェックポイントを、見附市に本社を置く施工会社の立場でまとめました。
この記事の内容
相談先は、工事の中身で変わる
「どの会社がよいか」を考える前に、「どんな工事をするか」を整理しましょう。工事の中身によって、相談先の候補と、先に確かめたいことが変わります。
| 工事の中身 | 相談先の例 | 先に確かめたいこと |
|---|---|---|
| 設備の入れ替えが中心(キッチン・浴室・トイレ・給湯器など) | 住宅設備の販売店、設備工事店、リフォーム会社、工務店 | 取り付けをだれがするか。配管・電気・床や壁の補修まで見積に入っているか |
| 断熱・耐震を含む改修(壁・床・天井を開ける工事) | 工務店、リフォーム会社、設計事務所と施工会社の組み合わせ | だれが調べて計画し、だれが現場を管理するか。開けてから傷みが見つかったときの決め方 |
| 中古住宅の購入とセット | 物件と売買契約は不動産会社、建物の状態と工事費は施工会社や建築士 | 買う前に建物を見てもらえるか。工事費の概算を出してから購入を決められるか |
設備の入れ替えは相談先の幅が広く、商品や価格を比べやすい工事です。そのぶん、取り付け以外の工事がどこまで含まれるかは、会社ごとに違いが出やすくなります。
断熱や耐震を含む改修は、壁や床を開けてはじめて分かることが多い工事です。事前に調べる力と、工事中に見つかったことを説明して一緒に決める段取りが大切になります。
中古住宅の購入とセットなら、物件の契約より前に、直す範囲と総額をつかめるかどうかがポイントです。買う前の相談の進め方は「中古住宅を買う前に施工会社へ相談すべき理由」にまとめています。
比べるのは3つ|責任者・見積前の調査・見積書の書き方
会社の規模や広告の量、ホームページの印象は、工事の中身とは別のものです。候補の会社には同じ質問をして、次の3つを比べてください。
① だれが最後まで責任を持つか
リフォームでは、大工・電気・給排水・内装など、いくつもの専門の業者が順番に工事に入るのが一般的です。全体の段取りを組み、仕上がりを確認する人がだれなのかを、最初に聞いておきましょう。相談の窓口と現場の責任者が別の会社もあります。それ自体の良し悪しではなく、役割と引き継ぎの方法がはっきりしているかを見ます。
- 工事中に現場を管理するのはだれか。現場にはどのくらいの頻度で来るか
- 打ち合わせで決めたことを、だれが書面に残し、現場に伝えるか
- 床下や壁の中など、完成すると見えなくなる部分の写真や記録を残してもらえるか
- 工事中と引き渡し後の連絡先はどこか
完成すると見えなくなる部分の品質の考え方は「見えない部分の施工品質」に書いています。
② 見積の前に、何を調べるか
見積の正確さは、事前の調査に左右されます。住まいるダイヤル(次の章で紹介)は、現場調査をしないまま作った見積では、数量が多すぎたり、逆に足りずに後から追加費用を求められたりするおそれがあると説明しています。古い家ほど、床下・天井裏(小屋裏)・外壁・屋根・水まわりの状態で、必要な工事が大きく変わります。
- 現地を見てから見積を出すか。見た場所はどこか
- 見られなかった場所はどこか。そこに傷みがあった場合はどう扱うか
- 追加費用が出そうな場所を、見積の時点で説明してくれるか
③ 見積書がどう書かれているか
同じ工事でも、見積書の書き方は会社によって違います。建設業法は、許可を受けた建設業者に対し、工事の種別ごとの材料費・労務費(工事をする人の人件費)などの内訳と、工程ごとの日数を書いた見積書を作るよう努めることを求めています。注文者から求められたときは、契約が成立するまでに見積書を渡さなければなりません(建設業法第20条)。中身の分かる見積書かどうかは、比べるときの大きな手がかりです。具体的な見方は「見積書の見方」で整理します。
公的な仕組みで確かめられる4つの目安
会社の説明を聞くだけでなく、国や公的な機関の仕組みで確かめられることもあります。どれか一つに当てはまらないから頼めない、という見方ではなく、確認の手がかりとして使ってください(2026年10月時点の各機関の案内をもとにしています)。
| 目安 | 分かること | 調べ方 |
|---|---|---|
| 建設業許可 | 一定の金額以上の工事を請け負える許可があるか | 国土交通省の検索システム |
| 住宅リフォーム事業者団体登録制度 | 国に登録された団体の会員か | 住宅リフォーム推進協議会の検索サイト |
| リフォーム瑕疵(かし)保険 | 検査と保証がセットの保険を使える事業者か | 住宅瑕疵担保責任保険協会の検索サイト |
| 住まいるダイヤル | 見積書の内容を、建築士の相談員に無料で相談できる | ウェブまたは電話で申し込み |
建設業許可
建設工事を請け負う営業には、原則として建設業許可が必要です。ただし、軽微な工事だけを請け負う場合は、許可がなくても営業できます。軽微な工事とは、1件の工事代金(請負代金)が500万円未満の工事のことで、建築一式工事(建物の工事を総合的にまとめて請け負うもの)では1,500万円未満、または延べ面積150㎡未満の木造住宅の工事をいいます。金額には消費税を含みます(国土交通省)。見積がこの金額以上になるときは、許可があるかを確かめておきましょう。許可の有無と有効期間は、国土交通省の建設業者・宅建業者等企業情報検索システムで、会社名から調べられます。
住宅リフォーム事業者団体登録制度
一定の要件を満たすリフォーム事業者の団体を、国土交通省が登録・公表する制度です(平成26年9月開始)。登録された団体は、会員の情報を公開し、研修や消費者向けの相談窓口を設けます。会員の事業者は、契約時に必要な書面を渡し、一定額以上の工事ではかし保険に加入することになっています(注文者があらかじめ書面で不要とした場合を除く。国土交通省)。会員かどうかは、住宅リフォーム推進協議会の事業者検索で調べられます。
リフォーム瑕疵(かし)保険
リフォーム工事の欠陥(瑕疵)に備える、検査と保証がセットになった保険です。加入するのは工事をする事業者で、使えるのは、国土交通大臣が指定した保険法人にあらかじめ登録した事業者に限られます。工事中や工事完了後に、建築士の検査員による現場検査があります。後から欠陥が見つかったときは、補修費用などの保険金が事業者に支払われ、無償で直してもらえます。事業者が倒産などで直せない場合は、発注者が保険法人に直接請求できます(国土交通省、住宅瑕疵担保責任保険協会)。
保険期間は、構造上主要な部分と雨水の浸入を防ぐ部分が工事完了から5年、それ以外が1年です。使いたいときは、工事の契約前に、登録している事業者へ加入を頼みます(住宅瑕疵担保責任保険協会)。登録事業者は住宅瑕疵担保責任保険協会の検索サイトで探せます(登録の有無を調べるためのもので、会社の評価を示すものではないとされています)。
住まいるダイヤル
国土交通大臣の指定を受けた公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センターの、住宅専門の相談窓口です。リフォーム見積チェックサービスでは、これから契約を予定している人が見積書を送ると、建築士の相談員が電話で助言します。相談は無料です(電話の通話料はかかります)。
見積書の見方|9つのチェックポイント
見積書を受け取ったら、合計金額より先に中身を見ます。相見積もりでは、各社に同じ条件で頼み、工事の項目をそろえた比較表を作ると、単価の高い安い、仕様の違い、項目のあるなしが一目で分かります(住まいるダイヤル)。
- 工事の種類ごとに分かれているか:解体、大工、内装、電気、給排水、設備など、工事の種類(工種)ごとに金額が分かれているか。
- 数量と単位があるか:㎡、m、か所、台など。「一式」が多いときは、中身と数量を聞きましょう。
- 単価があるか:数量×単価で金額が出ているか。会社ごとの差がどこで生まれているかが分かります。
- メーカー名・品番が分かるか:設備や建材は、品番が分かればカタログやメーカーのサイトで仕様や定価を調べられます。書かれていなければ確認しましょう。
- 付帯工事が入っているか:今ある設備の解体・撤去、廃材の処分、養生(工事中に床や壁を傷や汚れから守る保護)、下地(仕上げの下の板や骨組み)の補修、足場など。
- 諸経費に何が含まれるか:現場の管理、運搬、交通費など、何に対する費用かを聞いておくと、他社と比べやすくなります。
- 追加工事が出る条件と精算の方法:床や壁を開けて傷みが見つかったときに、どう知らせ、どう決めるか。負担の上限も含めて事前に話し合い、決めたことは書面に残します。
- 工期:着工と完了の予定日。住みながらの工事なら、台所やお風呂が使えない日数も。
- 支払いの条件:着手金・中間金・完了時の支払いの時期と割合。
このほか、見積日、見積の有効期限、宛名、会社名と担当者が書かれているかも確かめておきましょう(住まいるダイヤル)。工事内容ごとの費用の目安は「見附市の中古住宅リフォーム費用|相場と総額シミュレーション」にまとめています。金額は、中身をそろえてから比べてください。
契約の前と、引き渡しのときに確かめること
契約書でそろえておくもの
建設業法では、工事の請負契約を結ぶとき、工事内容、請負代金の額、着工と完成の時期、支払いの時期と方法、設計の変更などがあった場合の扱い、完成を確かめる検査と引き渡しの時期、引き渡し後に不具合が見つかった場合の責任の内容、もめごとの解決方法などを書面に書き、署名または記名押印して交わすことになっています。内容を変えるときも同じです(建設業法第19条。相手の承諾があれば電子契約もできます)。
- 契約書・約款(契約の細かな取り決め)・見積書・図面・仕様書(使う材料や製品、工法を書いた書類)がそろっているか
- 製品や仕様が「あとで決める」のまま残っていないか
- 追加・変更工事は、見積を出して書面で合意してから行う決まりになっているか
- 保証の範囲と期間が書面になっているか。設備のメーカー保証と工事の保証は、窓口や期間が違うことがあります
- 補助金を使う場合、申請の時期と、手続きをだれがするか
契約書に付けた見積書(工事費内訳書)は契約の一部になり、金額は契約後に簡単には変えられません(住まいるダイヤル)。補助金にも条件があります。たとえば見附市の断熱改修等リフォーム事業補助金は、工事の前に申請し、交付決定を受けてから着工すること、市内に本店や支店などがある業者に頼むことが条件です(令和8年度分の受付は終了)。制度ごとの条件は「見附市で使える住宅・リフォーム補助金まとめ」と各窓口で確認してください。
訪問販売で契約したとき
業者が自宅を訪ねてきて、その場で申し込みや契約をした訪問販売では、特定商取引法で決められた書面を受け取った日から数えて8日以内なら、書面または電子メールなどでクーリング・オフ(申し込みの撤回・契約の解除)ができます。工事が始まっていても代金を払う必要はなく、元の状態に戻すことも無償で求められます(消費者庁)。ただし、自分から自宅での契約を頼んだ場合などは、対象にならないことがあります(特定商取引法第26条)。
「無料で点検します」と訪ねてきたら
国民生活センターは、無料の点検をきっかけに不具合を指摘し、工事の契約を勧める「点検商法」について注意を呼びかけています。突然訪ねてきた業者には安易に点検させない、すぐに契約しない、ほかの会社の見積とも比べる。この3つを覚えておくと、落ち着いて判断できます。迷ったときは、消費者ホットライン「188」に電話すると、近くの消費生活センターなどの窓口を案内してもらえます(消費者庁)。見附市では、市役所1階にも消費生活相談窓口があります。
引き渡しのときに受け取るもの
- 完成の確認に立ち会った結果と、手直しする箇所の記録
- 工事の保証書(対象・期間・連絡先)
- 設備の取扱説明書とメーカーの保証書
- リフォーム瑕疵保険に入った場合は、保険の内容を書いた書面(保険付保証明書)
- 不具合があったときの連絡先と、連絡してから対応までの流れ
引き渡しのあとの付き合い方は「引き渡し後の保証とアフターサービス」、相談から工事中までの進め方は「失敗しないリフォームの進め方」にまとめています。
当社(Reaf)の場合
比べる材料のひとつとして、当社の場合をお伝えします。
- 担当は代表の坂上:相談・調査・設計・現場管理から引き渡し後まで、代表の坂上昌裕が一貫して担当します。相談の窓口と現場の責任者は同じです。
- 代表の経験:坂上は、新築住宅の施工管理に29年携わり、300棟以上の現場を担当してきました。
- 購入前の無料診断:中古住宅を買う前の方に、見積の前の段階で建物を見る診断を無料で行っています。現地確認は60〜90分で、窓・床下・外壁・屋根・水まわりを簡易的に確かめ、断熱・耐震や追加費用が出そうな点、使える補助金の対象をご説明します。他社の見積書や図面のセカンドオピニオンもお受けします。
- 見積の書き方:見積は、工種別の内訳でお出しします。
- 許可:建設業許可(新潟県知事許可)を受けています。
見附市に本社を置き、本社から車で約1時間の範囲でお受けしています。許可番号と対応エリアの一覧は会社概要に載せています。
よくある質問
Q. 相見積もりは何社くらいに頼めばよいですか
住まいるダイヤルは、2〜3社がよいとしています。それより多いと比べる手間が増え、かえって選びにくくなることがあるためです。頼むときは、相見積もりであることを伝え、見積や提案が無料の範囲かを確かめてから、同じ条件で依頼しましょう。
Q. 「今日契約してくれたら値引きします」と言われました
その場で決める必要はありません。見積書を持ち帰り、工事の中身と数量がほかの会社とそろっているかを確かめてから判断しましょう。契約書に付けた見積書の金額は、契約後には簡単に変えられません。訪問販売で契約した場合は、書面を受け取った日から8日以内ならクーリング・オフができます。迷うときは、消費者ホットライン「188」や住まいるダイヤルに相談できます。
Q. 水まわりの交換など、小さな工事でも相談していいですか
はい。工事の大きさにかかわらず、見積書の見方や確かめることは同じです。当社でも、水まわりや内装など一部分のリフォームのご相談をお受けしています。
Q. ほかの会社の見積書を見てもらうことはできますか
住まいるダイヤルの「リフォーム見積チェックサービス」で、建築士の相談員に無料で相談できます。当社でも、中古住宅の購入前の無料診断のなかで、他社の見積書や図面のセカンドオピニオンをお受けしています。
まとめ
- 相談先は工事の中身で考える。設備の入れ替え、断熱・耐震を含む改修、中古住宅の購入とセットでは、先に確かめることが違う
- 会社は「だれが最後まで責任を持つか」「見積の前に何を調べるか」「見積書がどう書かれているか」の3つで比べる
- 建設業許可、住宅リフォーム事業者団体登録制度、リフォーム瑕疵保険、住まいるダイヤルで、公的に確かめられることもある
- 見積書は、工種ごとの内訳、数量と単価、品番、付帯工事、諸経費、追加工事の条件、工期、支払いの条件を見る
- 契約書・約款・図面・仕様書をそろえ、追加・変更と保証は書面に残す。その場では契約しない
見附市やその周辺で、リフォームや中古住宅の購入を考えている方は、見積を比べる前の段階からご相談ください。中古住宅を買う前の方には、購入前の無料診断で、建物の状態と追加費用が出そうな点をお伝えします。ご相談はお問い合わせページから、LINE・お電話(0258-88-9722、毎日9:00〜18:00)でも承っています。
参考:建設業の許可とは(国土交通省)/建設業者・宅建業者等企業情報検索システム(国土交通省)/建設業法(e-Gov法令検索)/住宅リフォーム事業者団体登録制度(国土交通省)/事業者団体登録制度 事業者検索(住宅リフォーム推進協議会)/リフォームかし保険について(国土交通省)/安心してリフォームするなら「リフォームかし保険」!・かし保険を利用する登録事業者等の検索(住宅瑕疵担保責任保険協会)/リフォームの見積書に関する相談・リフォーム見積書セルフチェックのポイント(住まいるダイヤル/住宅リフォーム・紛争処理支援センター)/訪問販売|特定商取引法ガイド(消費者庁)/特定商取引に関する法律(e-Gov法令検索)/消費者ホットライン(消費者庁)/屋根工事の点検商法のトラブルが増えています(国民生活センター)/断熱改修等リフォーム事業補助金・相談窓口受付時間のご案内(見附市)(いずれも2026年10月に確認)
